今回は「ごま油」についてご紹介します。
白ごまや黒ごま、金ごまなど和食になくてはならない存在が「ごま」です。
ごま煎餅、ごま団子、おこし、黒ゴマきな粉、ごまダレ、ごまドレッシング…とあげれば限のないほど、ごまはおなじみの食物です。
また、アラビアン・ナイトにでてくる「アリババと 40人の盗賊」で洞窟の前で唱える呪文が「開けゴマ」。大麦でも小麦でもトウモロコシでも開かない。ごまは巨大な岩石の扉をも開く力を持っているのでしょうか。また、エルモやビッグバードなどの可愛いキャラクターでお馴染みの「セサミストリート」。ごまは歴史やロマンを感じさせてくれます。
ごまの小さな粒の中には脂質、たんぱく質、糖質、ビタミン、ミネラル、食物繊維など栄養素がぎっしり。まさに栄養素の宝庫といっていいでしょう。それだけにけっこう高カロリーで、消化するのに時間がかかります。消化力の弱い人は、少量を食べる・お腹の空いているときに食べる・昼食のときに食べるなど、注意が必要です。
さて、ご存知のようにごまを搾ってできたものがごま油。ごま油といえば、料理に使うあの茶色の香ばしい香りのするごま油を思い浮かべるかもしれませんが、アーユルヴェーダでは、ごま特有の香りも少ない、無色透明なごま油を使用します。色の違いはごまを焙煎して搾るか、生のまま搾るかの違いによります。古代からごま油を体や患部に塗布することで、健康増進、また治療に大きな役割を果たしてきました。
また、ごま油は他の薬物を加えると、その薬物の効果をより高める働きがあるので、さまざまな薬用油のベースオイルとしても使用されています。インドでは薬草の煎じ液に同量のごま油を加えて水分が蒸発するまで煮詰める、という作業を何回も繰り返して薬用油を作ります。そのために、とても薬効の強い、上質の薬用油ができるわけです。
「ごま油は渋味、甘味あり、微細性、温性、浸透性をもつ。ピッタを増大させ、便と尿を停滞させ、カパを増大させない。また、ヴァータを除去するものの中では最も優れ、体力を与え、皮膚によく、知力と消化の火を増加させ、調合法と調理法によってすべての病を除去するものとなると考えられる。その昔、悪魔たちはごま油を常用することによって、老衰することなく、病気を離れ、疲れを克服し、戦いにおいてきわめて強力になった。」
(チャラカ・サンヒター 総論編 27章287、288節)
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ごま油
味 :甘味、渋味、苦味
効力:温性
ドーシャへの影響:
ヴァータを鎮静。カパを増加させない。ピッタを増加させる。
効果効能:体力増進、記憶力増進、若返り促進、皮膚の色つやをよくする、毛髪によい、創傷を治す。
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朝、歯を磨いて、舌の清掃をした後で無色透明なごま油を50〜70 cc口に含み10〜15分間、時々くちゅくちゅと動かした後に吐き出す。そのあとはぬるいお湯で何回か口をすすぐ。ごま油でうがいなんて!とびっくりするかもしれません。でも、油うがいの後は意外と口の中がさっぱりします。あごの力がつく、声がよくなる、顔がふくよかになる、歯や歯茎が強くなるなどの効果があります。また、口腔衛生にいいので口臭の気になる人や、味覚がおかしいと感じる人などにお勧めです。

全身の本格的なオイルマッサージ(アビヤンガ)は、家庭ではなかなか難しいので、3点オイルマッサージをお勧めいたします。入浴やシャワーの前に、頭と耳と足首より先、この3点をごま油でマッサージします。頭痛、白髪、疲れがとれる、熟睡を促す、視力をよくする、体力がつくなどの効果があります。好みや体質によって他の種類の油でも結構です。「若々しくするものに、運動とオイルマッサージに勝るものはない」といわれています。

「ナスヤ」といわれるアーユルヴェーダでお馴染みの鼻の健康法です。ごま油を小指につけて鼻の中に1、2滴点鼻します。あるいは、綿棒にごま油をつけて塗ってもいいでしょう。花粉症の人や、首やあごの硬直など顔面に起きる不調に効果があるといわれています。
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