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6 月にアメリカに旅行をしました。そこは砂漠地帯であったために熱風が地面から吹き上げてくるような感じがして、旅行中は目の不調に悩まされました。目が乾燥してまばたきがしにくく、ピリピリと痛むのです。目の周りをがっちりとカバーするような、頑丈なサングラスを持ってくるべきだったと後悔しましたが後の祭りです。日本に帰ってからも、目の乾燥と見づらさがしばらく続きました。そんなときこそ「ネートラ・タルパナ」。土手を作ってギーを注ぐという本格的なやり方は自分では無理ですので、ガーゼをギーに浸して目の上に乗せたり、アイカップにほんの少しギーを入れて目を洗ったりと、何回か繰り返してようやく元に戻ったという感じがしました。また穏やかな日本の気候と湿気が、これほど有難いものだと感じたこともありませんでした。

しかし、目の乾燥(ドライアイ)は何も砂漠地帯を旅行する場合でなくても、最近は日常生活のなかでよく体験することです。人は通常 1 分間に 15 〜 18 回くらいまばたきをしているといわれています。それがパソコンやゲームをしたり、携帯の画面を凝視すると、まばたきの回数が 1 分間に4〜 5 回くらいに減ってしまうということです。その結果、涙の分泌が減って目が乾きやすくなるというのです。さらに冷暖房の普及により室内が常に乾燥しがちであり、またストレスの多い生活で緊張状態が続き、交感神経優位から涙の分泌量が減少するともいわれています。ドライアイはまさに現代病といえそうです。

人の感覚器官の中で最も頻繁に使っているのは目です。起きたときから寝るときまで使っています。目の不調にならなければ当たり前のように使っています。しかし、不調になってみるといかに大切な感覚器官かが分かります。私たちは毎日歯を磨くことを習慣として、口のなかの衛生にはいつも気をつけるようにしています。ところが目の健康にはあまり気を使ってはいないようです。目も順調に機能してくれるように毎日細心の注意を払う必要があるのです。生活習慣や食生活、心のあり方などに、「目の健康にいいもの」と「目の健康に悪いもの」があることに留意しなければなりません。

 目は3つのドーシャのうち「ピッタ」が多く関与している場所です。目の健康のためには、ピッタが悪化しないような生活法が重要になります。辛いものや酸っぱいものを毎日多く摂り過ぎることはピッタを不調にします。また、サウナや温泉に長く入って、身体を過剰に温めすぎることもピッタを不調にします。特に頭部を温めるのは目にはよくないことです。サウナや温泉に入るときは頭を冷たいタオルで覆うとか、熱いシャワーは頭にはかけないなどの注意が必要です。寝不足も目に影響します。だからといって寝すぎることもよくありません。適度な快適な睡眠が目の健康には欠かせません。また心配しすぎたり、泣きすぎたり、イライラしたり、怒ったりという感情も目の健康を害します。心の穏やかさも目の健康には必要です。現代的に目にいいといわれるビタミン A やビタミン B1 、ビタミン B2 、ビタミン C 、アントシアニンを多く含んだ食物は、アーユルヴェーダ的に考えても目の健康によい食物といえます。

目は生涯に渡って大切に使いたいものです。

 
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