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美容院でヘナトリートメントを受けたことはありません。いつも自分でしています。ヘナを髪の毛に塗りこんで、ラップを巻き、シャワーキャップをかぶり、ホットタオルで覆い、スカーフをかぶるという、仰々しい姿を3,4時間は続けなければなりません。出かける用事がない時間にするのはいうまでもありませんが、思いがけず宅配便の人などが来るとちょっと恥ずかしい思いをしてしまいます。ヘナは髪の黒い部分はそのままで、白髪の部分だけが赤く染まります。ですから、ヘナは白髪が増えるほど面白くなるともいえます。自分では予期せぬ赤と黒のグラデーションを楽しめるのがヘナの醍醐味です。それに髪の毛に張りがでます。年を取ると髪が細く、柔らかくなりがちですが、それが復帰して元気になる感じがするのです。

本場のヘナトリートメントはどんな風にするのか興味津々で、インドで「ヘナトリートメント」を受けてきました。ボールに入れられたヘナペーストを見てビックリ。いつも自分で使うヘナペーストの3倍はあろうかというほどの量。セラピストの女性がゆっくりと頭頂から髪の毛を少しずつとり、ヘナを塗りこんで丁寧に丸く形作って、頭に貼り付けていきます。さすがインド!「お釈迦様の肉髻(にくけい)と同じだ!」と思わぬところで感心。髪のはえぎわは下から上に塗り上げていきます。出来上がった髪型は、やっぱりお釈迦様ヘアーに似ていました。ヘナの量が多いのでずっしりと頭は重たくなりました。それを考慮してか、背もたれを倒して横に寝た姿勢で 30 分間休みました。時間は夜の7時半ごろ。外では虫の鳴き声が聞こえてきます。セラピストたちの会話がドアの外でしています。一段落して彼女たちは今何を話して、どんなことで笑っているのだろうかと想像するのも楽しいひと時でした。その後すぐにお湯で洗い流してくれました。「 30 分でいいんですか?」自分でするときはいつも3,4時間はかかると伝えると「質が違う」と彼女は得意そうにニコリ。

セラピストの女性たちの髪の毛は皆艶やかで、ずっしりとした黒い髪をしています。昔は日本女性もほとんどはそんな感じだった気がします。今はほとんどの人の髪は茶色に染められています。「カラスの濡れ羽色という形容は、インド女性にバトンタッチしてしまった」、そんな感じがしました。

若い人たちも、たまにはヘナ染めで黒を楽しむのもいいかと思います。ただし、ヘナは体を冷やします。夏の暑い時には手のひらにヘナを塗って寝ると体が涼しく感じるとインドの女性から聞いたことがあります。ですから、ヘナを使うときには、昼間の温かいときにする・靴下や服を多めにつける・お風呂に入って温めるなど、体を冷やさないような注意が必要です。

「あくる日にはもっときれいな色になりますよ」

そう、今の私の髪の毛は微妙なグラデーションのある、張りのある髪になっています。

 
 
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