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アンチエイジング

最近、「アンチエイジング」という言葉を盛んに耳にします。美容界では若返りのためのエステや化粧品が人気を博し、医学界では抗加齢療法や美容外科などが日々テレビや雑誌などを賑わせています。病気の治療を主としていた現代医学が最近、老化は病気ではないが老化のスピードを遅らせることはできるといい始めました。

それに対して、インドの伝統医学アーユルヴェーダは「長寿の医学」と言われるように、遥か数千年前から「アンチエイジング」という分野がすでに存在していました。それが「ラサーヤナ」(強壮学、若返り療法)と言われるものです。

ラサーヤナは当時、王族や貴族のためのものであり、また聖者や修行者のためのものとして実践されていました。王族や貴族たち上層階級の人々の究極の目的が「自分たちの繁栄を長きに渡って享受できるように不老長寿を願う」というのは世界共通のもののようです。聖者や修行者はもっと修行をしたい、もっと瞑想を深めたいと思えば、さらなる健康や若々しさが必要であったというのもうなずけます。

現在のアンチエイジングのブームには「人は見た目が肝心、実年令より若々しく見られたい」と思う気持ちが男女を問わず、人びとの中に多くあるようです。そのために、シワやシミをかくす療法やホルモン療法などが人気になります。しかし、このブームはそれだけではないようです。もっと深刻な問題として高齢化社会ということがあると思われます。現在 90 才以上の人口は 115 万 5 千人、中でも 100 才を超える人口は 3 万人というように、急速に高齢化が日本で進んでいます。問題は元気な老人よりも認知症の人や長期入院が必要な人、寝たきりの人が多いということです。高齢化とともに介護が必要なお年寄りが、この勢いで増えていったら社会全体が行き詰ってしまいます。そこで、抗加齢療法を若いうちから行なって、元気に年をとっていこうということになります。

また、最近気になっているのですが、現代人は必要以上に老化が早いのではないかと思われることです。「子どもは風の子、元気な子」と言われた子どもたちは、今では寒いのが苦手、部屋の中でも暖房にかじりついていたり、些細なことで風邪をひきやすい、軽く転んでもすぐ骨折してしまうなど、とてもか弱くなっています。これは年相応な健康状態とはいえません。骨がもろい・抵抗力がないなどは老化現象です。子どもたちの中に老化が早く進んでいるといえるでしょう。

 アーユルヴェーダは「老化は病である」といいます。「人に苦しみを与えるものを病という」と定義されている通り、老化によって人は苦しみを味わいます。年をとると腰は曲がり、歩くのが不自由になり、視力は悪くなり、シワやシミが増え容色は衰えていきます。それがつらいのです。病気をしてつらいように、老化は人に苦しみを与えます。アーユルヴェーダでは老化は自然に発生する病といいます。でも年相応な老化ならしかたがないことです。早すぎる老化ではなく、年相応な年のとり方をしたいのです。養生して暮らしていけば人は 120 才までの寿命はあるとアーユルヴェーダではいいます。だとしたら「 90 才だから寝たきりになるのはしかたがないこと」という考え方は通用しなくなります。まだ 90 才なのです。水泳だって山登りだってできるはずなのです。

 アーユルヴェーダでは老化の原因は「ヴァータの過剰である」といいます。ですから、老化対策としては、自分の生活を振り返ってみてヴァータが過剰になる原因を探って、食事や生活法を変える必要があるのです。昔の人々が自然に行っていた生活をヒントにするのも賢明なことです。太陽が沈んだら寝て太陽が昇ったら起きる・食べ過ぎないように腹八分目にする・リズムのある生活をする・冷たいものをとりすぎない、飲酒や運動はほどほどにするなどいろいろ考えられます。アーユルヴェーダでお馴染みのオイルマッサージ(アビヤンガ)やシローダーラー、ネートラ・タルパナ(目の健康法)、パンチャカルマ(浄化療法)などは、古代からのラサーヤナ(若返り療法)です。それを定期的に受けるのもいいでしょう。

できれば若々しくありたい、これは全ての人の願いです。

願いを叶えるためには、まずはできることから実行!

 
 
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